【500mlのペットボトル】人間には出来る範囲が限られている
高校時代
友達が彼氏の愚痴を言っていて、そこにたまたま先生が通りがかりました。
大阪女の習性でしょう。
通った人を巻き込んで愚痴る姿、まるで井戸端会議のおばちゃん。
「ちょっと聞いて奥さーん」的なね。
んなことどーでもいいんだけど
先生は友達の愚痴を最後までフンフンと聞いていました。
最後まで聞き終えた先生の言葉が未だに心に残っています。
持っていた500mlペットボトルを見せて
先生「このペットボトル、何ml入ると思う?」
友達「500mlに決まってるやん」
先生「そうやな。当然500ml以上は入らない。これと同じように人間もその器に入るだけのことしか出来ない。欲張らず、他の子の彼氏と比べず、ありのままの彼氏を愛しなさい。」
高校生には重い言葉ですよね。
しかし、未だに友達との思い出話の時に話題出る程、心に残った言葉でした。
夫婦間も、子供への接し方もこうだと思います。
どうも期待しがちです。
特に子供には。
これが出来るはず、あれも出来て欲しい。
うちの子の話になりますが
娘は早生まれ。4月下旬予定日で3月下旬に生まれたんですよね。
幸い病気もほとんどしない健康な子ですが、体はクラスで一番小さく出来ないことも多いんですよ。
書いたかどうかは分かりませんが、幼稚園入園して5月までオムツはいてました。
オムツで恥ずかしいとは思ったそうなんですが、トイレでちゃんと出来ない自分が悔しかったようです。
先日クラスで折り紙をしたそうで、一生懸命自分なりに理解した形を作ったらしいんですが、上手には作れませんでした。
他にも時々自分だけ出来なかったということを教えてくれるんです。
その場ではね、素直に先生に聞いたり、間違えちゃったーって笑ってるらしいんですけど、帰ってきて泣くんですよね。
クラスのみんなは500mlの出来る範囲があって、娘はまだまだ350mlぐらいだと思ってるんですね。
早生まれの子ってそうじゃないですか。
出来る範囲がみんなとは違う。
だから、
焦らなくて良いよ。頑張れば絶対出来るから。
って言うんですけど、やっぱり悔しいですよね。
出来へんのー?って馬鹿にしたように言う子も中にはいるそうで。
私は出来ないことを嘆くより、出来ることを褒めてあげたいと思っていましたが
当事者である娘は悔しいと感じている。
娘には良いところがいっぱいあるんです。
輪に入れない子をさりげなく誘ってあげるところ。
一度でも挨拶すればみんな友達になるところ。
(名前しらんけど友達ーっていう子がたくさん笑)
泣いている子がいれば笑うまでそばにいてあげるところ。
先生たちが教えてくれるました。
そういう優しい娘ちゃんに助けられていると先生方にも言っていただけています。
親である私たちは他の子と比べることをしたことはありませんが
自然と自分で比べてしまっているんです。
私は娘が出来なかったことについて泣くたびに
「今出来なくても良い。焦らなくて良い。出来るようになるまで一緒に頑張ろう。自分の出来るところからやれば良い。」
と言い続けています。
多分今後もそう言い続けるでしょう。
早生れは出来ないこととの戦いの連続です。
卑屈になって欲しくない。劣っている人間だと思って欲しくない。
娘がようやく500mlのペットボトルになった時
周りのみんなは750mlのペットボトルになるかもしれません。
それでも、出来る範囲でありのままの娘らしく、を貫き通せる人間になってくれたらと思います。
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ありのーままのーってミュージカル調に歌っている娘の姿も、娘らしくて良いと思うのです。
息子と歌うと輪唱みたいになるのも、それが変で笑ってしまって笑いすぎてどこかに頭ぶつけるのも、うちの子たちらしくて良いと思うのです。
限られた器の中で、良いところはめいいっぱい伸ばして、この子達らしく成長していって欲しいと思います。