結婚して一番最初にしたことの話
皆さんが結婚して一番最初にしたことって何ですか?
私はですねー
100円ショップにハンコ買いに行きました。
というのも私、旧姓が変わってます。
日本で50世帯いるかどうか程度の苗字。
読める人は読めるけど、読めない人は似た漢字と間違える。そんな苗字です。
新学期は苦痛です。
なにせ国語の先生以外はほとんど間違えて呼びますから。
中学の頃はいちいち訂正してました。「○○じゃないです、△△です」って。
高校になればもう面倒なので間違えて呼ばれても「はーい」と返事をしていました。
後から気づいた先生に逆に申し訳ないぐらい謝罪されたりしました。
それか食い気味で正しい読みを答えるか。「○…「△△です」みたいな。
ということで、当然印鑑が100円ショップに売ってるってことなんかないわけですよ。
子供の頃に、近所の商店街に100円ショップが出来ました。
苗字のハンコと名前のハンコが売っていました。
ズラーっと並んであるハンコの中から自分の名前を見つけるって嬉しいですよね。
下の名前は難なくあるわけです。
漫画でもドラマでもよく出てきて、芸能人にもよくいる普通の名前ですから。
しかし苗字は無理。
用事があって、母と100円ショップに行ったとき何となく苗字ハンコのケースを見ていたら「あるわけないやろ」と言われました。
わかってるよ。見てみただけじゃん。
はんこ屋さんに並んでいるということもありません。別注です。
高校の時、印鑑を持ってきて、その場で押さなくてはならないということがありました。
忘れたら取りに帰ってもらうぞーと先生に言われました。
高校の近所にはスーパーと100円ショップがあるので、普通の苗字の子は忘れてもそこで買えば良いわけです。
しかし私の苗字は当然売っていません。
他の変わった苗字仲間と「忘れたら悲惨やぞ、絶対に忘れんとこ!」と固く誓い合い、夜に「印鑑カバンに入れたかー!?」と全員でメールを回しました。
別に嫌いではなかったけど、結構面倒だなと思っていた変わった苗字。
そんな私は、よくある苗字の旦那と結婚しました。
旦那は印鑑を持っていますので、別段急いで自分の印鑑は必要ないわけなんですが、100円ショップで買えるやん!と気づいた私はいてもたってもいられず
「ちょっとハンコ買ってくるわ!」とルンルンで100円ショップに出かけました。
結婚して、ハンコ買ってくるって言われたら、多分判子屋さんに行ったと思いますよね。旦那もそうでした。
しかし帰ってきた私が手にしていたのは、思いっきり100円ショップの店名が印字された袋です。
「え…100円ショップ…?」
って顔の旦那をよそに大満足の私。
とてつもなく嬉しかったんです。
該当の行をどこにあるかなーって順番に見ていき、あったー!!と見つける喜び。
子供の頃出来なかった「自分の苗字を探す」が大人になって出来ました。
ニヤニヤして買って帰りました。
今でも時間があれば100円ショップでハンコの棚を見ています。
そして自分の苗字があることを確認してほくそ笑んでいます。
だいぶ気持ちの悪い客ですよね。
店員さんも気持ち悪!と思っていると思います。
でもやめられない。はたから見て気持ち悪かろうが私は嬉しいのです。
以上、私が結婚して一番最初にした気持ち悪いことの話でした。