ワガママ妊婦だった話
私が娘を妊娠していた時、それはもう酷い態度でした。旦那に対して。
これが食べたい!と騒ぎ、いざ目の前に出されると「やっぱ気持ち悪いからいらん。こっち持ってこんといて」と言うこと数回。
鍋が食べたいと言って作ってもらっておいて「何で昆布で出汁とったん?匂い気持ち悪い」とかね。 (昆布出汁大好きだったから旦那は良かれと思って作ってくれた。しかも用事で出かける直前)
「仕事着の臭いが耐えられへんから自分で洗って」とかね。
「ちょ…ホンマしんどいから話しかけんとって、用事あったらこっちから話しかけるから」とかね。
「何で私の食べたいものが分からんの?」とかね。
こんなの序の口で、全部書いたらそれこそ読んでる人ドン引きで、読者数半分以下になるでしょう。すでにドン引きされてるかもしれませんが…。
本当我ながら酷いよね。
今でこそ「あん時酷かったなぁ」って旦那が笑いながら語ってくれるんですが、本当愛想つかされて離婚されても文句言えない態度です。
よく見捨てず付き合ってくれましたよ。
まぁ「殴ったろかと何回か思ったけど」とは言われましたがね。
産後半年ぐらいまではこれらのことを思い出す余裕もなかったんですがね、ふとした時に思い出したんですよ。
なんて言うんでしょう…厨二病の思い出を親から語られる感じ?ジタバタしたくなって結果青ざめました。
いくら何でもギザギザハート過ぎんだろ。
穴があったら埋めてくれ
と思いましたね。
土下座の勢いで謝罪しました。
さて、私は妊娠期間、何であんなにもワガママ妊婦だったのでしょう。
きっと、今まで当たり前に出来ていたことが出来ない苛立ちとか、出産への不安とか色々あると思うんですね。
「私は美味しくごはん食べられへんのに旦那だけ食べやがって」
「私はあんな遊びもこんな遊びも今出来へんし、産後もしばらく行けるか分からんのに旦那だけ行きやがって」
「何で女だけ苦しい思いや痛い思いしなアカンねん。」
こんなところでしょうか。
考えてみたところでね、旦那に八つ当たりして良い理由が一個も見つからなかった。
例えば、旦那が十月十日で必ず治るけど、治るまで吐き気や食の好みの変化、腰の痛み、胃の圧迫感、足がつる等の症状に悩まされ、治る際には痛みを伴う病気になったとしましょう。
旦那は不安感や体が思うようにいかないことへのストレスで、度々八つ当たりや、ワガママを言ってきます。
さて何日耐えられるでしょう?
多分最初だけだよね。
最初は可哀想だなとか、出来る限り助けてあげようとか思うけど、十月十日付き合ってやるのは無理。
絶対こちらもイライラして衝突します。
そんな無理難題を旦那に押し付けたわけですよ私は。
例に出した病気と違って妊娠は、”この苦しみの先には可愛い自分の子供が待っている”という明確なゴールがあるので、ある程度のワガママは耐えてくれる旦那さんが多いのではないでしょうか。
実際うちの旦那は「自分の子供を産むために頑張ってくれてるわけだし…」と出来る限りの協力をしてくれようとしたんですよね。
時々衝突もしましたが、なるべくは付き合ってくれていました。
恐らく温厚かつ、姉2人の妊娠期間の大変さを間近で見ていた旦那だから、時々衝突ぐらいで収まったのでしょう。
これが例えばうちの父親だとしたら…多分家追い出されるね。もしくは刺される。
こんな私が言うのもなんですが、今現在ワガママ妊婦さんになっている方。
ほどほどにしときましょう。
旦那は自分の不安感を八つ当たりする道具ではありません。
妊婦の嫁のワガママを聞けない旦那=嫁を愛していない、これも違います。
ワガママで愛情をはかるなんて恋愛、高校生ぐらいで終わりにしましょう。
妊婦だから何しても許される、そんなことありません。
誰にでも限界はあります。
うちの旦那の限界がはるか遠いところにあった私はラッキーなだけで、普通なら愛想つかされます。
私は、あんな態度をとるよりも、楽しく妊娠生活過ごしたら良かったなと後悔しました。
その為、息子の時はもう少しマシでした。娘もいたので旦那に八つ当たりする余裕がなかったのかもしれませんが。
妊娠期間ってね、しんどいけどあっという間なんだよ。
辛いなーと思ったけど、本当あっという間に終わってしまう。
それで子供が産まれたら怒涛の日々が待ってるんですよ。
せっかくなら、楽しく過ごしましょう。