馬鹿でも、何の取り柄がなくても、貴方は立派な父親です。
先日旦那にこんなことを聞かれました。
「俺は頭が悪いから、こんな父親で子供らは恥ずかしくないやろうか?」
恐らく誰かから何かを言われたんでしょう。
何をアホなことを…と笑い飛ばしたくなりましたが、あまりにもしょんぼりしているので慰めました。
旦那は確かに馬鹿です。
高校をギリギリで卒業し、料理人の道へと進みました。
偏差値は分かりませんが、2と1ばかりの通知表は見たことがあります。
成績は確かに悪かったですが、興味のあることはとても勉強しています。
歴史だったり、地理だったり。
小学生になった時子供達に話したら、きっと興味を持つんじゃないかという知識はたくさん持っています。
ただ算数数学国語英語がどうしようもないだけで…。
これを子供たちが恥ずかしいと思うかと聞かれれば、分かりません。
極端な話、成績・学歴が良くなければ人間じゃないというような人もいますから。
そういう子に育てないようにしようとは思いますが、どんなきっかけでこういう考えになるかはわかりませんもんね。
しかし私は、父親も母親も、馬鹿であろうが何の取り柄もなかろうが良いと思うのです。
子供のことを一生懸命考えていればそれで十分。
頭が悪いからと言って何だというんだろう。
子供に勉強の解き方を聞かれて答えられなければ一緒に考えれば良いだけです。
私の両親も頭が良いとは言い難い人たちでした。
でも、算数の宿題で分からないところを聞けば、「分からんから明日先生に聞きなさい」と突き放すのではなく、一緒に頭をひねらせて考えてくれました。
図形の問題とか難しいですよね。
答え見てもさっぱり分からん!みたいな問題も多かったので、父も母も一緒になって考えてくれました。
私はそれが嬉しかったんですね。
だから私もいずれ子供達が「この問題分からん!」と聞いてきたら、一緒になって考えようと思います。
旦那にもそれで良いんだと伝えました。
そもそも頭が悪いだけで、旦那にはそれを補ういいところがたくさんあるんですよね。
底抜けに明るくて、優しくて素直。家族のためにと文句も言わず激務をこなしてくれている。
もうそれだけで尊敬ですし、子供達に誇れると思います。
こうやってお父さんが頑張ってくれているから、毎日楽しく暮らしていけるということは伝えていかなくてはなりません。
そういう父親の背中を見て、子供達もきっと尊敬してくれると思うんです。
あとは料理人ですから、料理がうまいのは当たり前ですが、子供達に料理のお手伝いをさせるのも上手です。
私はついつい「急いでるからまた今度!」と言ってしまいがちですが、旦那は子供達それぞれが出来る簡単なことを瞬時に見つけて、お願いするんですよね。
そして口出さずにじーっと見守っています。
完了したら、それが間違っていようが「助かったわーありがとう」と言うんです。
なかなか出来ませんよね。
こういう心の余裕もとてもいいところです。
また、水泳以外の運動はとても得意です。
球技は一通り何でも出来るし、未だに鉄棒も色んなワザ?が出来ます。
こういうのを教えられるっていうのもいいところだと思います。
水泳は私が得意なので、教える必要があるならば私が教えれば良いだけです。
そういうのを補っていくのが夫婦だと思うんです。
これを読みながら、”でも自分にはそういういいところもない…”と悲観している方もいるかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか?
何の取り柄もない人なんていないと私は思うんです。
子供のことを一番愛している!これもいいところ。
子供を喜ばせる遊びを知っている!これもいいところ。
何の役にも立たないけど特技がある!これもいいところ。
イケメンだ!美人だ!これもいいところ。
アメトークの絵心ない芸人のような絵を描く人は、それも才能だと思うんですよね。
だってその絵を見たら笑って良いか分からないけど、思わず笑っちゃうじゃないですか。
絵で笑わせるってなかなか出来ません。これもいいところ。
出来ないことを数えるより、出来ることを探しなさいと以前誰かに言われました。
馬鹿でも、何の取り柄がなくても、貴方は立派な親です。
その中で、自分の出来ること・誇れるいいところを探しましょう。
私もまだまだ探している途中です。